仕事・人生
「ついスイッチが入っちゃう」 元トップ娘役が後進の育成に情熱 「芸事は真似から入りなさい」 厳しくも温かい指導
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インタビュアー:竹山 マユミ

ひとつの道を究めた先に、どのような未来を描くか。キャリアの絶頂を経験した女性たちが、その後に選ぶ「第二の人生」のあり方は、多くの示唆を与えてくれます。自分らしい「今」を輝かせ続ける宝塚歌劇団OGたちをクローズアップする連載「華麗なる決断力~きらめきの続き~」。かつてトップ娘役として一世を風靡した若葉ひろみさんは退団後も、一貫して「舞台人としての誠実さ」を胸に刻み続けてきました。現在、情熱を注ぐ後進の育成とプロデュース業への情熱などについて、宝塚をこよなく愛するフリーアナウンサー・竹山マユミさんが迫りました。
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3人のトップスターに寄り添い、磨かれた「教材」としての自分
男役から娘役への転向という劇的な決断を自ら下した若葉さん。その後、松あきらさん、順みつきさん、高汐巴さんという、芸風も個性もまったく異なる3人のトップスターの相手役を務めました。娘役として変幻自在に役柄を演じ分けた背景には、プロとしての徹底した自己研鑽がありました。
竹山マユミさん(以下、竹山):松さん、順さん、高汐さん。それぞれに求められる娘役像も違ったかと思います。
若葉ひろみさん(以下、若葉):まったく違いました。松さんのときは「形式美」を、順さんはお芝居のクオリティを、そして高汐さんは「お客様をどう喜ばせるか」を求められました。高汐さんと組む頃には私自身も経験を積んでいましたから、彼女が自由に動けるよう、自分の経験でフォローできることがあればという思いで寄り添っていました。
竹山:以前、このインタビューにご登場いただいた高汐さんは「若葉さんが相手役だったから、私はできたんだ」とおっしゃっていましたよ。
若葉:うれしいですね。自由な空気感で、高汐さんとはよくお芝居の討論をしました。後輩たちにも「どんどんきれいになりなさい」と背中を押せるようになったのは、幸せな経験でしたね。どの作品も一作一作が私にとっての「教材」でした。舞台は嘘をつきません。勉強した分だけ答えが返ってくる、その厳しさが大好きだったんです。
