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「ついスイッチが入っちゃう」 元トップ娘役が後進の育成に情熱 「芸事は真似から入りなさい」 厳しくも温かい指導

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・瀬谷 宏

インタビュアー:竹山 マユミ

「不倫」すら可憐に すみれコードの境界線で戦った日々

娘役としての矜持を語った若葉ひろみさん【写真:くさかべまき】
娘役としての矜持を語った若葉ひろみさん【写真:くさかべまき】

 トップ娘役として数々のヒロインを演じてきた若葉さん。しかし、演じる役柄は決して「清く正しく美しく」というものだけではありませんでした。宝塚の規律の中で、大人の女性の複雑な愛をどう表現してきたのでしょうか。

竹山:若葉さんは、『紅はこべ』や『初恋』など、大人の女性の凛とした強さや、ときには宝塚らしからぬ、許されぬ恋に身を投じる役も多く演じていらっしゃいましたね。

若葉:そうなんです。実は演じながら「これ、すみれコード(宝塚の清純なイメージを保つための基準)に引っかからないかしら?」なんてドキドキしたこともありました(笑)。でも、先生方は私なら可憐に演じてくれると信頼して、あえて難しい役を書いてくださったのかもしれません。

竹山:やはり若葉さんだからこそだったのですね。かわいらしさだけではなく、知性的であり、ときには貫禄も感じるお姿でした。

若葉:娘役にとって「可憐さ」は必須ですが、そこに大人の女の重みをどう乗せるか。それは私にとって大きな挑戦でした。ナポレオンの妻・ジョセフィーヌを演じたときも、可憐さだけでは成立しない「凛とした佇まい」が求められました。舞台には「間が持たない」という瞬間がありますが、それを埋めるのは日々の勉強だけ。やった分だけ答えは出る、辞めるときもそう自分に言い聞かせていました。