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仕事・人生

「親がいなくなったらどう生きる?」 24時間介助が必要な難病男性 不安のなかで見つけた“自立”への道

公開日:  /  更新日:

著者:古川 諭香

介助者探しや行政との交渉…数々の壁を越えて“ひとり暮らし”へ

さまざまな髪型にも挑戦しているかずさん【写真提供:かずさん(kazu_oyanakiato)】
さまざまな髪型にも挑戦しているかずさん【写真提供:かずさん(kazu_oyanakiato)】

 しかし、自立生活を実現するには多くの壁がありました。まず、不安だったのが「自分の状態で24時間支援の重度訪問介護サービスが認められるだろうか」ということ。そこで、自立生活センターのスタッフとともに申請書類を作成。行政とも何度も話し合いを重ねました。

 次に悩んだのは、自分が必要とする特殊なケアを24時間体制で担ってくれる介助者は見つかるのかという問題。かずさんは自ら声をかけて少しずつ人を集め、介助者を育成していきました。

「バリアフリーの物件が見つかるのかという大きな課題は、玄関に段差のない市営住宅に入居することで解決できました」

 一方で、制度や住まいの問題が解決に向かっても、簡単には拭えない不安がありました。新しい生活を本当に始められるのかという気持ちです。

 和らげてくれたのは、先輩の当事者たちでした。挙げればきりがないほどの不安を、先輩たちは「大丈夫。やってみればなんとかなる。そのために自立生活センターがある」と包み込んでくれたのです。

「最後は、母の『心配はあるけど、応援するよ』という言葉に背中を押されました」

 こうして、かずさんは2016年8月、親元を離れ、ひとり暮らしをスタート。自分の意志を尊重して生きる暮らしを掴みました。後編では、現在の日常や当事者に伝えたい「親亡き後」への不安との向き合い方についてお伝えします。

(古川 諭香)