Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

仕事・人生

「ずっと寝ていても良い。焦らないで小さな一歩を」 上司のパワハラでうつ病発症の男性 「うつ×カフェ」の居場所づくりで当事者や家族に寄り添い続けるワケ

公開日:  /  更新日:

著者:古川 諭香

うつっぽい気持ちの人も歓迎する「うつCAFE」

 当初は間借りしたカフェで「うつCAFE」を不定期に開催。開催場所をカフェにしたのは、若い世代の人にも気軽に来てもらいたいと思ったからでした。

「精神疾患になると体調不良などから友人と疎遠になり、医者やカウンセラーとしか会話できない孤独な日常を送ることが多いです。とくに20代は年齢の差から既存の自助会には参加しにくく、参加できても悩みが共有しにくいと思ったんです」

 開設から6年目となった現在は参加者が増えてきたため、カフェアンドバーを間借りし、月1回ペースでの開催です。

 参加者は、20代後半から30代が多いそうです。店内では4人ずつの少人数グループにスタッフが1人入り、なごやかに交流。一定の時間が経てばグループチェンジを行うため、さまざまな参加者と話すことができます。

「うつCAFE」開催時【写真提供:佐藤康平さん(@kohe_barblue)】
「うつCAFE」開催時【写真提供:佐藤康平さん(@kohe_barblue)】

 なお、リピーターと新規の参加者の人数を調節しているため、常連だけの内輪ノリになることもありません。

「うつ病と診断された人だけではなく、精神科を受診していない方やうつっぽい気分の方など、さまざまな症状や状況の方も歓迎しています。通常はドリンク代800円、入場料800円ですが、金銭的に厳しい場合は200円で入店できる制度も設けています。簡単な審査はさせていただきますが、気軽に相談してほしいです」

 運営するなかで佐藤さんが心がけているのは、うまくしゃべれない人に合わせること。緊張からうまくしゃべれないけれど、交流したいという気持ちはあるから「うつCAFE」に来てくれている。そう思うため、その人が話しやすい質問を投げ、緊張をゆっくりほどいています。

「行きつけのバーやスナックみたいに、『あそこに行けば、誰かと話せる』と思ってもらえる場所でありたいんです」