仕事・人生
「水分は1日200ミリリットル」「トイレは1日2回」 希少難病の女性経営者が4年間続けた過酷な生活 必要な介助を受けるまでの苦悩
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日本での患者数は10人ほどとされている希少難病「ヒアリン線維腫症候群」。この病気と生きる奈須さんは現在、「重度訪問介護」と「重度障害者等就労支援特別事業」という2つの制度を利用しながら、ウェブ制作会社の経営者として働いています。しかし、これらの制度を利用できるようになるまでには大きな壁がありました。奈須さんが直面した困難や必要な支援を受けられるようになるまでの道のり、そして現在も抱える課題、今後の夢などを伺いました。
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可動は範囲20センチ 痛みに耐え、トイレを我慢しながらの会社経営
幼い頃に希少難病のヒアリン線維腫症候群と診断され、4歳頃から歩くことが難しくなった奈須さん。学校生活や就職活動でさまざまな困難を経験しながらも、独学でウェブデザインを学び、ウェブ制作会社の経営者になりました。
体調に合わせて働ける完全リモートの環境は、理想的な働き方のように思えました。しかし、その裏では、過酷な生活を送っていたのです。
当時、奈須さんはヘルパーが自宅を訪問して身体介護や家事援助を行う「居宅介護」を利用。朝1時間だけヘルパーに来てもらっていました。
両親は日中、仕事で不在。動ける範囲がわずか20センチほどの奈須さんは、自力でトイレに行くことや食事を用意することが困難です。ヘルパーが朝に用意してくれた水筒のお湯を注いで、カップラーメンを昼食にする生活が4年も続きました。

「1日の水分量は200ミリリットル。起床後と就寝前の2回でトイレが済むようにしたくて。自力で体勢が変えられないので、おしりに褥瘡(じょくそう)ができ、痛みに耐えながら仕事をしていました」
水分を制限し、トイレを我慢しながら働く日々。奈須さんは、いつしかそれが当たり前だと思うようになっていました。しかし、周囲からの指摘をきっかけに、自身の生活がいかに過酷だったかを認識したといいます。
そんなとき偶然、障害福祉に詳しい関係者と出会い、就労中や通勤の介助を支援する「重度障害者等就労支援特別事業」という制度の存在を知りました。
