ライフスタイル
「おうち時間」で心と身体を整える 自宅でできる季節の薬膳茶作り【薬膳の基礎4】
公開日: / 更新日:
あると便利! 通年で使える「トッピング用」の食材
トッピング食材は、体調に合わせてチョイスして下さい。すべて通年で使えるものですが、今の時期により相性の良いものを紹介しています。ベースになるお茶の葉と同じように急須に入れて熱湯を注ぎ、よく蒸らしてから飲みます。使う分量の目安ですが、500ミリリットルのお湯に対してスプーン1杯程度。花のつぼみ系は、3~5粒ほど入れれば良いでしょう。
○ナツメ
気と血を補う滋養強壮の食材。楊貴妃の美の秘訣は、毎日ナツメを3粒食べることだったという話も。お茶の場合は、1杯につき1個を使います。デーツと似ているけれど別の食材です。
・「気虚」「血虚」「陰虚」体質の人におすすめ
○菊花
身体にこもった余計な熱を冷ます働きがある。主に、頭部が熱化して起こるトラブルの緩和に効果を発揮するので、目の充血、イライラや頭痛にも。さわやかな苦みが特徴の食材です。
・「気滞」「陰虚」体質の人におすすめ
○陳皮(ちんぴ)
温州ミカンの皮を3年以上干したもので、漢方薬の生薬としても使われている。気のめぐりを促して消化を助ける。痰など、身体の詰まりを流してくれる働きもある。
・「気虚」「気滞」「痰湿」体質の人におすすめ
○マイカイカ
見た目にも華やかな、ハマナスの花のつぼみを乾燥させた食材。気と血のめぐりを良くする。身体を温める働きもあるので、冷えや、めぐりの悪さから来る月経痛の緩和にもおすすめ。
・「気滞」「お血」体質の人におすすめ
○クコの実
英語では「ゴジベリー」とも呼ばれ、最近ではスーパーフードとして人気の食材です。血を補い、肺を潤し、春に注意したい「肝」の臓器をケアするなど、さまざまな働きがあります。
・「血虚」「陰虚体質」の人におすすめ
四季の変化とともに、心と身体をじっくり観察してみると「どの季節に、こんな不調が起こりやすい」という、ご自分が不調に陥りやすいパターンが見えてきます。変化に敏感になることで、一歩先を見て、お茶や食事によるケアができるようになるのだと思います。どんな時でも大抵同じお茶を飲み続けている方も、これを機に、洋服を衣替えするような気分で、季節と体調に合わせて「お茶のブレンドを選ぶ」という楽しみ方を知っていただけるとうれしいです。リラックスタイムや健康作りのおともに、薬膳茶を楽しめますように!
(村上 華子)