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銀座のクラブホステスの嘆き 同僚は生き残りをかけパパ活市場へ 「女の子たちのお金へのアグレッシブさはすさまじい」
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羽振りがよくなった同僚 パパ活をしていると職場で噂に
「私と同じように水商売一本でやってきたHちゃんが、急に弱音を吐かなくなったのが4月上旬のことでした。今までは一緒になって『無理』とか『お金ない』とか言っていたのに何も言わなくなったんです。SNSを見たら、家にある高級な食材や化粧品の写真を投稿していて、羽振りが良くなったなあと思いました」
通常であれば、「羽振りが急によくなった=水商売で成功している」と考えるが、このご時世だ。Hさんのその生活費がどこから湧いてきているのか、Rさんは不思議に感じたという。そんな時だった。
「休業前の最後の出勤日だったと思います。Hちゃんが出勤をキャンセルしたんです。私たちは喉から手が出るほど今お金を求めているのに、わざわざ稼げる時間を放棄した。おかしいと思ったんですが、同時にその答えも分かりました。待機室で他の女の子たちが話していた“#(ハッシュタグ)パパ活”という話。Hちゃんはそのハッシュタグを使用して、たまたまうまくいっていたんですよね」
最近ツイッターで投稿が増えていると言われる「#パパ活」「#パパ活初心者」「#P活」といったハッシュタグ。その中には未成年と思しき女性の投稿すらある。ハッシュタグとともに投稿されている内容は身長や体重、年齢といった自分のプロフィールから会う際の条件面まで。相場は1時間5000円からだという。
Hさんはその投稿から良心的なパパを見つけたのだという。周囲にもパパ活で何とか乗り切ろうとしている人が多いとRさんは話す。
「パパ活も水商売も一緒と言われるかもしれません。でも、お店を介して会うことのほうが安全ということをみんな分かっていない。パパ活アプリやギャラ飲みアプリも流行ったけれど、私がそこに手を出さなかったのは怖いと思ったから。でも、周りの女の子たちのお金に対するアグレッシブさにはすさまじいものがあります。一種の執着心です」
ウイルス感染拡大のリスクだってある。そんな危険な橋を渡るのはなぜなのだろうか?
「自分の生活レベルを落とさないためなら、自分を犠牲にすることも厭わない子が多いんです」
欲しいのは単なるお金ではなく、“自分の生活水準を守れるだけのお金”。そのためなら、たとえ危ない橋だろうと渡ろうとしてしまうらしい。
Rさんは、今後、どうするのだろうか?
「緊急事態宣言も延長されたし、5月をどうしのぐか……。実家にも帰れないし、休業補償もよく分かりません。まずもらえないですよね? 貯金ゼロなので、一刻も早くお店が再開してくれないとどうにもなりません」
たくさんの夜の住人を見てきたからこそ言える。彼女たちは精一杯、自分なりのやり方で自分を守ろうとしている。例えそれが茨の道でも、邪道だとバカにされようと。踏まれても立ち上がる雑草のように、誇り高き花たちであって欲しい。Rさんの心細そうな背中を見ながら、そう願わずにはいられなかった。
(Ryo)