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ロッテ美馬投手の妻アンナさん 先天性欠損症の我が子に気付かされた「これもできる、あれもできる」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・佐藤 直子

ミニっちを温かく受け入れる周囲 世間に対する印象も新たに

 ミニっちからあふれ出る生命力に「体のどこかがなくても人は生きられるんだ」と驚かされる日々。同時に、ミニっちの存在を通じて「思っていたより世間は障がい者に対して優しいんだな」と、印象を新たにする出会いもありました。

「公園で出会う子連れの家族だったり、エレベーターで一緒になる年配のご夫婦だったり、『かわいいわね~』って声をかけてくれるんですけど、右手を見て『あっ』と一瞬、びっくりした顔をしてしまう。でも、そこからもっと話しかけてくれたり、触ってくれたり。まず『かわいそう』っていう気持ちがあるとは思うんですけど、それをさらに超えた気持ちを伝えてくれているようで、ミニっちも笑顔で応えようとするんです。ありがたいなって思いますし、世間に対してもっと障がい者に意地悪なイメージがあったんですけど、そんなことはなかったなって」

 出産から1年余り。ジェットコースターに乗っているかのように目まぐるしい変化もありましたが、アンナさんにとって人との絆や縁について見つめ直したり、新しい出会いにめぐり合ったり、「本当にミニっちに感謝ですね」と穏やかな笑みを浮かべます。

「私の周りにいる家族や友達はみんな、ミニっちを温かく受け入れてくれる人ばかり。やっぱりこの人たちは私の人生に必要な人たちなんだって、改めて感じました。新しい出会いもありました。ベビースイミングに行っているんですけど、何も分からない赤ちゃんがミニっちの右手をギュッと握ることがあるんですね。そうするとお母さんたちは、ミニっちが痛いのかと思って『あ、ごめんなさい!』って。『全然痛くないから大丈夫ですよ』なんていう会話から始まって、友達になった方もいます。

 そういう方々に『ミニっちのことを受け入れてくれてありがとうございます』って伝えたら、『そんなこと言わないで。このままのミニっちが大好きだし、愛着が湧くのよ』って言ってくれて。こういう新しい縁もミニっちがつないでくれている。本当に感謝です」