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ロッテ美馬投手の妻アンナさん 先天性欠損症の我が子に気付かされた「これもできる、あれもできる」
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障がいを持つ子の親としてできることは? 少しずつ動き始めたアンナさん
同時に、縁あってミニっちという存在に触れた人々には、「当たり前」を見直すきっかけになることを願っているといいます。
「私自身、どれだけ健常者であることを当たり前だと思っていたかを実感しているし、健常者であることに感謝しています。だから、五体満足に生まれた子どもを持つ親御さんには、自分の子どもをさらに愛おしく思ってほしい。それって当たり前のようで当たり前じゃないんだよっていうことを感じてほしいですね。子育てには悩みはつきものだし、永遠になくなることはありません。でも、五体満足であるだけで実は超ラッキーじゃない? って思うんですよ。そうあることを愛おしく思ってほしいなって」
障がいを持つ子どもの母となったアンナさんは最近、自分の中に生まれた変化に気付きました。実は、その変化は旦那さんにも訪れていたといいます。
「街で障がいを持つ人を見かけると、どんな障がいであるかにかかわらず、一緒にいる親御さんやご家族を見るようになったんです。どんな風に接しているのか。表情は明るいのか暗いのか。ほとんどが明るいですね。たぶん、気にすることを通り越した人たちだから強さも感じます。私もああいう風になりたいなって。そんな話をしたら、旦那さんも同じようにご家族を見るようになったって言ってました。
出産してすぐ、まだ産院で『あぁ……』ってなっている時に、SNSで『右手欠損』で調べたんです。そうしたら、びっくりするような笑顔で、普通に子育てを楽しんでいるご家族がたくさんいて、本当に勇気をもらいました。『何でこんなに笑顔でいられるの?』って不思議になるくらい、すごく素敵だったんです。私もこれからそういう存在でありたいなって思うし、いろいろ通り越してきた方のお話も聞いてみたいなって思っています」
自身について「家でジッとしていられないタイプなんです」と笑うアンナさん。障がいを持つ子どもの親として何かできることはないか。心の中で日に日に増す想いに耳を傾け、インスタグラムでの発信から、さらに一歩踏み込んだ活動を始めようと、少しずつ動き始めました。
(続く)※第3回は12月1日に掲載予定です。
(Hint-Pot編集部・佐藤 直子)