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メーガン妃の暴露インタビューに英国民の反応は? 現地ライターが明かす温度感

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

アンケート調査や各紙の見出しから見える英国民の心情

 ところが、上に挙げた英メディアの見出しからも分かるように、国内での反応はそれほど同情的ではないようにも見える。

 市場・マーケティング調査およびデータ分析の英企業「YouGov」が、現地時間8日から9日にかけて実施したアンケート結果を見てみよう。件のインタビューを見た英国人約4600人に「王室とヘンリー王子夫妻のどちらに同情するか」と尋ねたところ、22%が夫妻に同情したと回答したが、「どちらとも言えない」は28%に上っている。そして36%が女王と上級王室メンバーに同情的だった。また「夫妻は王室によって公平と不公平、どちらに扱われたと思うか?」との設問では、「公平」と「不公平」が同じ32%、「分からない」は36%で3つの意見がほぼ見事に分かれている。

 英高級紙の代表格「テレグラフ」は、トップニュースで「精神的問題まで明かしたメーガン妃の勇気に敬意を表する」と語ったジョー・バイデン米大統領のコメントを掲載。また、「インタビューを見ていて心が痛んだ」というヒラリー・クリントン米元国務長官のコメントも報じた。

 一方で、同じ一面には「敬意があると主張するも、これは女王に対する最悪の侮辱」と見出しの付いた人気コラムリスト、アリソン・ピアソン氏のコラムも並んだ。このコラムでは、例えばキャサリン妃に泣かされたというエピソードやいわゆる“メグジット”の理由も、ヘンリー王子夫妻の立場から語られた「一方的な話」として公正さに疑問を呈した。

 そして「悲しすぎる結末」と見出しを打った英大衆紙「デイリー・エスクプレス」は、「メーガン(妃)とハリー(ヘンリー王子の愛称)のこのインタビューは、来年に在位70年を迎えるエリザベス女王の時代で最悪の危機を招き、国民は『どうしてこんなに悲しいことになったのだろうか』という思いでいっぱいとなっている」と伝え、英国民の気持ちを代弁した。

 また英大衆紙「デイリー・メール」は、エリザベス女王とチャールズ皇太子、ウイリアム王子がインタビュー対応で緊急協議と報道。「ヘンリー王子は核ボタンを押したようなもので、王室内にはそのショックと緊張と悲しみが織り混ざった空気が重くのしかかっている」とした。