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先天性欠損にリハビリの「リ」はいらない? 美馬アンナさんも感心「これは深い」

著者:Hint-Pot編集部・佐藤 直子

一般社団法人ハビリスジャパン理事の藤原清香さん(右)から義手について学ぶ美馬アンナさん【写真:荒川祐史】
一般社団法人ハビリスジャパン理事の藤原清香さん(右)から義手について学ぶ美馬アンナさん【写真:荒川祐史】

対談シリーズ第5回 東京大学医学部附属病院医師・藤原清香さんに聞く“義手を使う意味”

 女優・タレントとして活躍する美馬アンナさんは、2019年に先天性上肢形成不全のため右手首から先がない男の子「ミニっち」を授かりました。待望の我が子が障害を持つ事実に、出産当初はさまざまな感情が入り混じり、絶望したこともあったといいます。しかし、今では母として愛情をたっぷり注ぎながら、障害についての理解を深めようと勉強の日々を過ごしています。

 アンナさんのパートナーはプロ野球の千葉ロッテマリーンズで活躍する美馬学(みま・まなぶ)投手。夫の仕事もあり、野球をはじめスポーツを生かした健常者と障害者をつなぐきっかけ作りや、障害を持つ子どもの家族による意見交換、情報共有できる場作りなどを模索。そのヒントを得るために、さまざまなジャンルの方との対談を続けています。

 今回の対談シリーズでは、東京大学医学部附属病院リハビリテーション科の医師で、一般社団法人ハビリスジャパンの理事でもある藤原清香さんが登場。今回の中編では、リハビリテーションという言葉が持つ意味、そして義手を使う意味について話していただきました。

 ◇ ◇ ◇

先天性に「リ」は必要? 「子どもたちは“再び”取り戻すわけではないんですね」

藤原:リハビリテーション科医としてうかがいますね。美馬さんは「リハビリテーション」という言葉はご存じですか?

アンナ:もちろんです!

藤原:リハビリテーション(Rehabilitation)は、リ(Re)+ハビリテーション(habilitation)という作りになっていて、英語で「リ」は「再び」、「ハビリテーション」は「適応すること、合わせること」を意味します。つまり「再び適応できるようにする」というのが、リハビリテーションが持つ意味です。

 例えば、脳梗塞で手足が動かなくなった方が今までの生活へ戻るにあたり、いろいろ不都合なことが出てくる。そこで再び適応できる方法を見つけて元の生活に戻っていけるようにしましょう、というのがリハビリテーションです。

 私が理事を務める「ハビリスジャパン」の名前の由来は、ここにあります。実は先天性の障害がある子どもたちのリハビリを、「リ」を取って「ハビリテーション」と呼ぶことがあります。なぜなら、子どもたちにとっては生まれた状態が100%なので、社会に合わせて成長すればいいだけだからです。

アンナ:なるほど。“再び”取り戻すわけではないんですね。これは深い。

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