からだ・美容
お肌のたるみは胃腸からのSOSの可能性も 薬膳式食べ方のコツ!
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気温の変動や暑い夏の疲れで、食欲不振や胃もたれ、胃腸の不調が続きやすい季節でもある秋。ヨガインストラクターで国際薬膳師の村上華子さんによると、中医学の知恵では消化器系を「脾」と呼ぶそう。この脾が弱まると、お肌のたるみなど見た目にも大きな影響を及ぼすそうです。そこで今回は、やってしまいがちな脾を弱らせやすいNG習慣や脾に優しい簡単レシピを紹介していただきました。
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脾の健やかさは見た目年齢にも大きく関わりが
中医学・薬膳のお話をする際、必ず登場する言葉の一つに「五臓」があります。「五臓(肝・心・脾・肺・腎)」は、人間の生命活動を支える重要な機能を5つのグループに分けた総称としての呼び名です。西洋医学的な単体の臓器としての機能に加えて、気の流れや精神状態を左右する働きなども担っています(一説には、「五臓」の一つひとつにはあえて「臓」という言葉を使っていないのも、西洋医的な役割と違うためだとか)。
例えば、五臓の「脾」は、胃腸のような消化器系全般の役割をしています。脾は食べたものから栄養(気・血・水)を作り出し、経絡というネットワーク(気血の通り道)を通じて、他の臓器に栄養を届けます。そして脾には「肌肉(皮下・筋肉組織)を司る」という役割もあります。
例えるなら「脾」は、人間の体を支える土壌のようなもの。畑に種をまいた時、良い植物が育つか育たないかは土壌の状態が大きく左右するように、脾の健やかさがお肌や筋肉の状態に現れる。つまり、見た目年齢にも大きく関わってくるのです。
意外!? 中医学的・脾を弱らせるNG習慣とは
お肌のたるみに関わるとされている脾ですが、毎日の食習慣次第で力が弱くなります。具体的にどんなことが影響しているのかを見ていきましょう。
・朝ごはんは食べないことが多い。または、ヨーグルトやフルーツなどの冷たいもので済ませることが多い。
・毎日「頑張って」水を2リットル以上飲むようしている。
・ちょこちょこだらだらと、一日中ひっきりなしに食べている。
・読書やテレビ、スマートフォンを見ながら食事をしている。
朝は脾が活発に働く時間帯です。このタイミングに朝食を摂らないと飲食物から気血(エネルギーと栄養)を生み出せず、脾を弱らせてしまい、体の機能低下を招くことになります。そして、脾は温かくて乾燥した環境を好み、湿気を嫌う特徴があります。例えば、ジメジメした梅雨や夏になると胃腸の不快感、軟便や下痢といった症状が現れるのはこれが一つの原因と考えられています。湿気が減る秋になったらいつの間にか食欲が回復して、文字通り「食欲の秋」になっていた……なんてことは思い当たりませんか?
また、一般的には健康に良いイメージのあるヨーグルトですが、中医学・薬膳の視点からみると「冷たくて、ジメジメした湿気が多い食べ物」に当てはまります。消化に重たい食べ物のカテゴリーに入るため、食欲不振や軟便・下痢気味の自覚がある人には不向き。寝起きの体には温かくて消化に優しいメニューがおすすめです。
水を必要以上に飲むことも消化に負担をかけ、結果的には消化力を落とし、体内に過剰な湿気の溜まりを招きます。
そして、“ながら食べをしない”のも大切なポイントです。よく噛むことは、食べたものを胃腸が消化吸収をしやすい状態にすること。つまり、胃腸への労わりでもありますね。食べること以外に夢中になると、咀嚼回数が減ります。すると、気が付いたら食べ終わっていた、ということも。結果、満腹中枢が満たされないので、何かもう少しという風に、食事の適量を超えてしまうこともあります。
例えば、外食で思い通りのメニューを選べない状況でも、よく噛んで食べることを意識すれば、それも一つの胃腸ケアになります。簡単に始められることから始めて、体の内側ケアでお肌のハリを取り戻していきましょう!