Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

からだ・美容

予期せぬ「尿漏れ」の原因にも…1日5分のポーズで“骨盤底筋”のゆるみを引き締める

公開日:  /  更新日:

著者:村上 華子

骨盤底筋を意識する3つのコツ

「早速、骨盤底筋を鍛えよう!」と思っても、骨盤底筋はなかなか意識しにくい場所にあります。まずは骨盤底筋の場所を意識することから始めて、収縮・引き締めるコツを養っていきましょう。

 骨盤底筋はさまざまな筋肉と連動しています。ここを鍛えることで内ももやおしりの筋肉などにも働きかけ、うれしいボディメイク効果も得られるのです。1日5分でOK! 毎日コツコツ継続しましょう。

息を吐きながらお腹をへこませ会陰部の位置を感じる【写真:村上華子】
息を吐きながらお腹をへこませ会陰部の位置を感じる【写真:村上華子】

<1. 会陰部の位置を確認>

 仰向けで、膝を立てた姿勢になります。体をリラックスさせたら、手のひらをお腹に当て、呼吸に意識を向けます。

 骨盤底筋は呼吸の働きを担う横隔膜と連動しています。そのため、息を吐きながらお腹をへこませる(横隔膜が上がる)ことで、会陰部分も内側に引き込まれるような感覚はありませんか? 息を吸うとお腹が膨らみ(横隔膜が下がり)、骨盤底筋がゆるみます。これを呼吸に合わせて数回繰り返します。

膝頭から胸までを一直線にするのがポイント【写真:村上華子】
膝頭から胸までを一直線にするのがポイント【写真:村上華子】

<2. 腰を上げた状態で、骨盤底筋を締める>

 両手を体側の床に置き、足の裏で床を踏み締めて腰を天井方向に持ち上げます。上半身を反らせるのではなく、膝頭から胸までを斜めに、一直線に保ってください。この姿勢でおしりの穴をキュッと締めて、3~5呼吸行います。腰を高くすることで、腹部の臓器が頭部の方に引き上がり、骨盤底筋がさらに締めやすくなるでしょう。

ヨガブロックを使用【写真:村上華子】
ヨガブロックを使用【写真:村上華子】

<3. ブロックを使って内転筋群を鍛える>

 椅子に座ると膝が開いてしまう人は、内転筋群を鍛えましょう。両膝と太ももの内側でヨガブロックを挟む力を利用すると、さらに骨盤底筋を意識しやすくなります。

 まずは、仰向けの姿勢で膝を立て、両膝でヨガブロックを挟んで持ちます。足の裏で床を踏み締めながら腰を上げて、2と同じ姿勢で3~5呼吸キープ、おしりの穴をキュッと締めて、会陰部をお腹の方に引き込むイメージで行ってください(※ヨガブロックがない場合はクッションやティッシュペーパーの箱などを代用してください)。

「橋のポーズ」【写真:村上華子】
「橋のポーズ」【写真:村上華子】

<慣れてきたら「橋のポーズ(セツバンダーサナ)」で微細な動きにチャレンジ!>

 仰向けの姿勢になり、足を腰幅の間隔にして膝を立てます。足の裏全体で床を踏み締めてから腰を持ち上げ、背中側で左右の肩甲骨を体の中心に寄せて、その下で両手を組んでみましょう。これが「橋のポーズ」です。

 ポーズが完成したら、会陰部に意識を向けます。尿道、腟、肛門の順番に引き締めていき、一気にゆるめましょう。収縮させる動きとゆるめる動き、メリハリをつけながら3~5セット行います。体が力まないようにゆったりとした呼吸に合わせて、会陰部の微細なコントロールにチャレンジしてみてください。

(村上 華子)

村上 華子(むらかみ・はなこ)

中医薬膳師、薬膳料理研究家、ヨガインストラクター。薬膳とヨガの教室【季結び庵】主宰。スーパーで手に入る身近な食材を使った季節の薬膳ごはんや、中医学とヨガの知恵を融合させたボディケアを研究中。自然と調和した心地よい毎日のために、日本の風土と個人の体質に合わせたライフスタイルを提案している。
インスタグラム:tokimusubian