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カリフラワーはなぜ「畑のレモン」? 加熱すると食物繊維は増加 新鮮さの見分け方も

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

冬が旬のカリフラワー(写真はイメージ)【写真:写真AC】
冬が旬のカリフラワー(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 通年出回っているカリフラワーですが、本来の旬は冬。白色だけではなく紫やオレンジ、黄緑など、見た目が華やかな種類もあります。白米の代用品としても注目が集まるカリフラワー。栄養やブロッコリーとの違いを栄養士の和漢歩実さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

食べている部分は花のつぼみ

 カリフラワーは東地中海沿岸が原産といわれる野生種「ケール」を起源とする野菜です。ヨーロッパに普及していく中で、花を咲かせずに球結したキャベツの変種・ブロッコリーのつぼみが突然変異をして、白化しました。そのため「花キャベツ」や真っ白な見た目が美しくつぼみを食用とするため「はなやさい」と呼ばれたりします。

 日本には明治時代に渡来しましたが、当時はあまり普及しませんでした。1960年代に入り、食生活の欧米化が進みサラダが普及すると多くの品種が育成されるように。ホワイトアスパラガス、セロリとともに「洋菜の三白」といわれ、一般家庭に広まりました。

 近年は緑黄色野菜のブームでブロッコリーに押され気味でしたが、数年前から白米の代用品「カリフラワーライス」がダイエット食として人気に。再び注目を集めています。

加熱しても損失が少ないビタミンC 増える食物繊維

ブロッコリーとカリフラワー(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ブロッコリーとカリフラワー(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 カリフラワーのビタミンCは熱に強く、加熱しても損失が少ないことで知られています。これが「畑のレモン」と呼ばれる理由です。

 また理由は不明なのですが、加熱すると食物繊維の量が増える特徴もあります。以下、「日本食品標準成分表2020年版」(八訂)より、ブロッコリーと比較してみましょう。

○エネルギー(100グラムあたり)
カリフラワー:28キロカロリー
ブロッコリー:37キロカロリー

○ビタミンC
カリフラワー:81ミリグラム(生)、53ミリグラム(茹で)
ブロッコリー:140ミリグラム(生)、55ミリグラム(茹で)

○食物繊維
カリフラワー:2.9グラム(生)、3.2グラム(茹で)
ブロッコリー:5.1グラム(生)、4.3グラム(茹で)

○カリウム
カリフラワー:410ミリグラム(生)、220ミリグラム(茹で)
ブロッコリー:460ミリグラム(生)、210ミリグラム(茹で)

 ちなみにダイエット食として人気のあるカリフラワーライス。カリフラワーとごはんのエネルギー量を比較すると次の通りです。

○エネルギー(150グラムあたり)
カリフラワー:39キロカロリー(茹で)
ごはん:234キロカロリー

 ダイエット中で摂取エネルギーを低く抑えたい時は、ごはんを一部カリフラワーライスに置き換えるのも良いでしょう。