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「温度帯によって味わいが変化」 醸造元に聞く日本酒をおいしく楽しむ方法とは

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著者:Hint-Pot編集部

「日本酒には明確な賞味期限が存在しない」 うま味成分をいかして料理にも

日本酒は酒税法により容器に詰められた製造時期の表示も任意で、賞味期限の記載義務がないのだとか【写真提供:朝日酒造「KUBOTAYA」】
日本酒は酒税法により容器に詰められた製造時期の表示も任意で、賞味期限の記載義務がないのだとか【写真提供:朝日酒造「KUBOTAYA」】

――開栓後は冷蔵保管し、2週間がおいしさの目安とのことですが、期限までに飲み切れない場合や、未開栓でもかなり時間が経ってしまった日本酒は、飲んでも大丈夫ですか?

「当社にもお客様から飲み残しの日本酒をはじめ、買ったまま忘れてしまった日本酒や、贈り物でいただいて棚の奥に入れたままにしていた日本酒について、『飲めますか?』というお問い合わせが日々寄せられています。

 ご存じない方のほうが多いのですが、実はそもそも日本酒には賞味期限や消費期限の記載義務がありません。それは、日本酒には明確な賞味期限が存在しないからです。よって、開栓されていなければ、飲んでいただくのに問題はありません」

日本酒を使ったしゃぶしゃぶ「燗しゃぶ」は、だしとは違う贅沢で芳醇な味わいに【写真提供:朝日酒造「KUBOTAYA」】
日本酒を使ったしゃぶしゃぶ「燗しゃぶ」は、だしとは違う贅沢で芳醇な味わいに【写真提供:朝日酒造「KUBOTAYA」】

――飲み切れないことや、保管の環境があまり良くなかったケースもあるかもしれません。そうした場合、そのまま飲む以外で、おすすめの活用法は?

「もし、飲み切れない場合やお口に合わない場合は、料理酒としてご使用いただくこともできますが、寒い時期にはだし汁の代わりに日本酒を鍋に注いで、しゃぶしゃぶにするのもおすすめです。

 日本酒にはさまざまなアミノ酸が含まれていて、日本酒特有の甘さや香りで、だし汁に匹敵する旨味を感じることができます。作り方は簡単です。鍋に日本酒を入れて火にかけ、沸騰した状態で5分ほど煮詰めるとアルコールが飛び、うま味成分だけが残ります。日本酒の香りが食材をふわっと包み込み、芳醇なしゃぶしゃぶに。お子さんが一緒の食卓の場合は、しっかりとアルコール分を飛ばしてください。

 また、お風呂に日本酒を入浴剤代わりに入れて楽しむ方法も。日本酒を入れることで、体やお肌にもいい効果が期待できます。コップ1~2杯を目安にお好みで入れてください。ただし、敏感肌の方やアルコールにアレルギーがある方は、お肌に合わない可能性があるため、日本酒風呂に入るのは控えていただいたほうがいいですね。

 なお、お子さんなど未成年者がいるご家庭では、必ずお子さんが先に入浴を済ませてから、日本酒を入れるようにしてください」