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からだ・美容

更年期のホットフラッシュ 水分補給だけでは改善できない プロが教える「食養生」

公開日:  /  更新日:

著者:かみむら 佳子

陰虚改善には体の熱を冷ます食材を サウナやスポーツにも注意

めかぶに長芋、ミニトマト、キュウリを食べやすく切る。白ゴマを加えて、麺つゆやポン酢で和えたら豆腐の上に【写真:かみむら佳子】
めかぶに長芋、ミニトマト、キュウリを食べやすく切る。白ゴマを加えて、麺つゆやポン酢で和えたら豆腐の上に【写真:かみむら佳子】

 薬膳では、ほてりやのぼせを伴う陰虚の状態を改善するために、体の熱を冷まして、津液や血の補充に役立つ食材を用います。たとえば、みずみずしい野菜や果物、海藻、貝類、カニ、豚肉、山芋、豆腐、白ゴマ、黒ゴマ、キクラゲ、チーズ、雑穀などです。

 とくに長芋や大和芋、自然薯などの山芋はおすすめです。山芋は、薬膳ではアンチエイジングの効能が期待される食材であり、生の状態で食べることで潤いを体に補います。

 逆に、おすすめしない食材もあります。コショウや唐辛子、ニンニク、山椒、からしなど食べると体を熱くするスパイス類です。汗をかきながら食べる辛すぎる料理なども避けたほうが良いでしょう。

 日常では、サウナや汗をかきすぎるスポーツなども潤い不足を助長させるので注意が必要です。

 中医学では、陰虚体質になると体に熱がこもる以外に、便秘がちになったり、肌や髪も乾燥したりして老化を早めるともいわれています。外見にも徐々に潤い不足が現れるので、日々の食養生や過ごし方を工夫しましょう。

(かみむら 佳子)

かみむら 佳子(かみむら・けいこ)

大学卒業後、ハウスメーカーの営業職にて勤務後、28歳でフードコーディネータースクールに通い、アシスタントを経て独立。35歳で第2子流産後に続いた体調不良をきっかけに、薬膳を学び始める。「あなたスタイル薬膳RKazen」を主宰し、身近な食材で手軽に養生を実践する簡単薬膳や中医学の指導、セミナーなどで活動中。