仕事・人生
「もう帯を口で噛んで結ばなくてもいいんだ」 生まれつき右手がない妻のため夫が相談すると…老舗旅館の粋な計らいに3.8万“いいね”
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温泉旅館で浴衣に着替える時間は、旅の楽しみのひとつです。しかし、生まれつき右手が肩からないりんりん(rinrin.left)さんにとっては、帯を口で噛みながら結ぶなど、ひとりで着替えることに苦労する時間でもありました。そんな長年の悩みを、石川県七尾市の老舗旅館「和倉温泉 加賀屋」が思いもよらない心遣いで解決。そのエピソードがスレッズで大きな話題となっています。りんりんさんに詳しいお話を伺いました。
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片手で暮らす日々の工夫とアクティブに生きるモットー
「先天性右上肢全廃」という障害がある、りんりんさん。小学校低学年の頃には義手を検討しましたが、重くて右肩への負担が大きかったため、装着せずに生きる道を選びました。
「ほかにも、左耳の奥にある骨の一部が不形成で難聴です。生まれつき心臓に穴が空いている右心房中隔欠損であることは、小学生の頃に判明しました。小さい頃は体が弱く、肺炎などになって小児科病棟への入退院を繰り返していました」
日常生活では、なにげない動作にも工夫が欠かせません。例えば、お菓子の袋は歯を使って開け、ペットボトルは両太ももで挟んで開け閉めするなど、自分なりの工夫をしてきました。
「1本だけある左手の爪は、両足で爪切りを操作して切っています。血液検査などをしたときに貼られる小さいシールは体を屈め、右足の親指や人差し指を使って取ります」

ハンデがあっても、やりたいことはやってみる。そんなモットーを持つようになったのは、健常児と一緒の習い事に挑戦させるなど、早くから自立して生きていけるように育ててくれた母親の影響が大きかったといいます。
「特別支援学校に通わせることを考えていた時期もあったそうですが、手の代わりに足でノートを押さえながら勉強する私を見て、『この子は普通級でやっていける』と思ったそうです」
また、中学3年生のとき、作文コンクール「少年の主張」で障害に関する想いを読み上げ、県大会で最優秀賞を受賞したことも物おじしない自分になるための大事な経験になりました。
