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声も出ず電話もかけられず… 熱中症で自宅から搬送された一人暮らしの女性が語る 「本当に怖かったこと」

公開日:  /  更新日:

著者:中野 裕子

トラウマになり暑い日中は外出しないように とにかくできる対策を

 あの時、宅配便の人がさっさと帰っていたら、たぶん私は死んでいたでしょう。友人にそう話したら「大げさな!」と一刀両断にされました。でも、熱中症を経験した人なら同じように感じるでしょう。

 後日、宅配便の集配センターへお礼に行くと、私を助けてくれた人は若くてイケメンのお兄さんでした。私が若かったら恋に落ちていたかもしれません。もう若くはなかったので、感謝の涙が流れるばかりでした。

 熱中症は「あれ? どうしたんだろう?」「休めば治る」と思っているうちに、どんどん悪化し、気付いた時には身体が動かなくなっている。たとえ健康でも、身体に自信があってもなる。それが本当に怖いところです。

 あれ以来、暑くなってくると日差しに恐怖を感じ、前以上にクーラーを積極的につけ、寝る前や起床後すぐなど、こまめに水分を摂取しています。「怠け者」と言われようと、根を詰めすぎないようにして、暑い日中は外出しないように心がけています。

 具合が悪くなったら、救急車を呼ぶことを躊躇しない、とも心に決めています。未だに怖さが消えません。新型コロナウイルスの感染対策の必要もあるこの夏。睡眠をよく取って体調を整え、夏は家の中に引きこもるぐらいでちょうどいい、と思っています。

(中野 裕子)