Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

ライフスタイル

音楽は何歳から習わせればいいの? 1児のパパでもある人気バイオリニストの答えとは

公開日:  /  更新日:

著者:中野 裕子

楽器演奏は子どもの“自己肯定感”を育てることにも

3歳になる娘さんとバイオリンを弾きながら一緒に遊ぶことも【写真:荒川祐史】
3歳になる娘さんとバイオリンを弾きながら一緒に遊ぶことも【写真:荒川祐史】

 幼児はバイオリンを10秒かまえることから始め、少しずつ集中力がつき1分、3分……と長くかまえていられるようになります。それは、親や先生が喜んでくれるから。特に親が喜んでいる姿を見るのは、幼い子にとってはうれしいことです。

 僕には今、3歳になる娘がいますが、まだ音と戯れて遊んでいるという感じ。だから、バイオリンを弾きながら一緒に遊んでいます。そうすると、楽しんで「もう1回!」なんて言いますよ(笑)。

 幼い子に音楽を習わせたいと思ったら、先生とのお稽古や自宅でやる練習に、親がついてあげて一緒に遊んで、笑顔を見せてあげるのが何より。そうすれば、子どもは自然に音楽が好きになると思います。

 僕はバイオリンがとっても好きだったので、「やめたい」と思ったことはありませんでした。ですが、普通は子どもって他にも楽しいことがいっぱいあるので、毎日練習を続けさせるのは難しいですよね。バイオリンの場合は特に難しい楽器なので、なかなかうまく弾けるようにならなくて嫌になってしまう子どもも少なくないと思います。

 なので、子どもが達成感を得られるようにするといいと思います。1曲できれば大きな丸をつけてあげるとかシールを貼るとか、「すごいね!」「本当にバイオリンが好きなんだね!」と大げさなぐらいに褒めてその気にさせてあげるとか。子どもはそれによって達成感と自信を得られて、「もっと頑張ろう!」と思えて続けることができると思います。

 そうして得られた自信は、音楽に限らず子どもの成長にとって大切ですよね。スポーツのできる子、勉強のできる子、絵が上手な子……いろんな子がいます。運動は苦手だけどピアノは得意だとか、勉強はあまりできないけどバイオリンは自信があるとか、楽器演奏も子ども自身が自信を持つことができれば、自己肯定感につながります。生きる大きな力になるのではないでしょうか。