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お正月を締めくくるにはどうすればいい? 行事や食べ物を一気に解説
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お正月を締めくくる食べ物、行事
○七草粥
1月7日の朝に七草粥を食べ、無病息災を祈ります。お正月のごちそうで疲れた胃を労わる意味も。地域によって異なりますが、春の七草といわれるセリ、ナズナ、ゴキョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロを入れて作ります。お正月の行事として知られていますが、本来は「人日(じんじつ)の節句」と呼ばれる「五節句」の行事です。
○鏡開き
松の内が明けると、年神様をお見送りします。年神様に供えていた鏡餅を下ろしていただく行事です。鏡開きは武家から始まった行事なので、「切る」や「割る」という言葉ではなく、縁起の良い「開く」が使われたといわれています。おしるこやぜんざいで食べるのが一般的です。
○小正月
1月15日は小正月。元旦に年神様を迎える大正月と違い、その年の豊作や家内の安全を願う習わしがあります。昔は、赤色の小豆は「邪気を払う食べ物」とされ、この日の朝に小豆粥を食べることで家族の健康を願いました。餅や団子を小さく丸めて木の枝につけた「餅花」を家や門の前に飾り、その年の豊作を願う地域もあります。
○どんど焼き、左義長(さぎちょう)
正月飾りを燃やす行事が各地の神社などで行われます。地域差はありますが、1月14日の夜や小正月の15日の朝に火を焚き始めることが多いです。門松やしめ縄などを積み上げて焼きます。年神様を天上に送る意味も込められているのだとか。
1月20日を「骨正月」として締めくくる地域もありますが、多くは1月15日の小正月でひと区切り。「正月事じまい」となります。
(鶴丸 和子)
鶴丸 和子(つるまる・かずこ)
和文化・暦研究家。留学先の英国で、社会言語・文化学を学んだのをきっかけに“逆輸入”で日本文化の豊かさを再認識。習わしや食事、季節に寄り添う心、言葉の奥ゆかしさなど和の文化に詰まった古の知恵を、今の暮らしに取り入れる秘訣を発信。
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