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メーガン妃批判が吹っ飛んだ アンドリュー王子のスキャンダルが英国に与えたインパクト【前編】

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

メーガン妃とヘンリー王子【写真:Getty Imges】
メーガン妃とヘンリー王子【写真:Getty Imges】

英国でバッシングの標的だったメーガン妃への「風向き」をも変えたアンドリュー王子

 昨年はまずメーガン妃が、英メディアの非難の標的になった。日本円で5000万円を使ったベビーシャワーに始まり、環境保全を訴えながら11日間に4回もプライベートジェットを使ったことで「金満で偽善的だ」と批判が集中した。同時に実父と異母姉との確執がタブロイド・メディアで情け容赦なく面白おかしく報じられ、ドキュメンタリー番組で「傷心している」と訴えたのは記憶に新しい。

 こうした英国内の喧騒から逃れるように、昨年11月下旬から6週間の休暇を取り、クリスマスも年明けも、ヘンリー王子と長男アーチーくん、そして実母のドリアさんとともにカナダに“雲隠れ”したとされるメーガン妃だが、BBCがアンドリュー王子のインタビューを放映した11月16日以降、風向きが変わった。英国では多くの人々がアメリカ人プリンセスのゴシップなど気にしなくなったように感じる。

 この点ではメーガン妃は、ヘンリー王子の叔父に感謝すべきかもしれない。それはともかく、昨今のアンドリュー王子にまつわる醜聞と疑惑は、メーガン妃の「やや身勝手で思慮に欠けて見える行動」とは全く比較にならないほどスケールもダメージもでかい。

 しかし日本での報道を見ると、やはり人気の“ファブ4”に関する情報量が圧倒的で、しかもきめ細かい。もしかしたら多くの人は、アンドリュー王子についてはそんなに興味がなく、知らないというのが正直なところかもしれない。

 そこで、2020年を迎え英ロイヤルファミリー本格始動の前に、今回のコラムでは2回に分けて、日本では少し存在感が薄いかもしれない「アンドリュー王子」にスポットライトを当て、なぜ今、英国で話題になっているのかを解説してみたいと思う。