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メーガン妃批判が吹っ飛んだ アンドリュー王子のスキャンダルが英国に与えたインパクト【前編】

公開日:  /  更新日:

著者:森 昌利

エリザベス女王とアンドリュー王子【写真:Getty Images】
エリザベス女王とアンドリュー王子【写真:Getty Images】

エリザベス女王がアンドリュー王子を溺愛する理由 フィリップ殿下との仲直りの「証」

 そして第二の問題は、これも言わずもがなだが、誰もが嫌うペドフィリアの性犯罪に関わりがあるのではと疑われたアンドリュー王子が、英国政府の王室助成金の対象者であり、240を越える慈善事業の後援者である、王室の主要メンバーであることだった。

 冒頭でも記した通り、現在ではロイヤルのスターが次世代の“ファブ4”に代替わりして、スポットライトの中心からはやや外れた形になっているが、アンドリュー王子はエリザベス女王の第3子にして次男。現在では、王位継承権もヘンリー王子の長男アーチーくんに続く8位となっているが、一時はチャールズ皇太子に次ぐ第2位だったこともある。

 またこれは余談になるが、アンドリュー王子はエリザベス女王の一番お気に入りの息子という定説がある。

 1952年2月6日に戴冠したことで、熱愛の末に結ばれたエリザベス王女とフィリップ王子だったが、「女王と家臣」という新たな立場となった。この関係にふたりは苦しみ、亀裂が生まれ、夫婦間に冷たい風が入り込んだ時期があった。

 それは第2子アン王女と第3子アンドリュー王子の年齢差にもはっきり見て取れる。第1子のチャールズ皇太子が1948年11月14日生まれで、第2子アン王女の誕生は1950年の8月15日。ふたりとも1952年2月6日の戴冠前に続けて生まれている。ところが第3子のアンドリュー王子は1960年2月19日に誕生。アン王女とは10歳違い。それはエリザベス女王とフィリップ殿下の仲違いの期間とも一致する。

 後に1964年に第4子のエドワード王子が誕生するわけだが、見方を変えれば、アンドリュー王子は夫婦の仲直りの“結晶”であり、エリザベス女王にすれば新たな希望に包まれた第二の結婚生活を象徴する子であった。

 またアンドリュー王子の10代、20代の頃の写真を見れば明白だが、3人の息子の中で最もハンサムに育っている。母親に甘えるのも一番上手だったという。王位を継ぐチャールズ皇太子は厳しく育てたと言われるエリザベス女王だが、そんな次男のアンドリュー王子は溺愛したという。