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メーガン妃批判が吹っ飛んだ アンドリュー王子のスキャンダルが英国に与えたインパクト【前編】
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メーガン妃ヘンリー王子キャサリン妃エリザベス女王ウイリアム王子森昌利アンドリュー王子
子どもを対象にした性犯罪の関与説が再燃 卑劣な犯罪者と“盟友”関係に
何が問題なのか。第一にアンドリュー王子が巻き込まれた問題が未成年者を対象にする性スキャンダルだったということがある。単なる不倫やアブノーマルな性癖が露出したなら、本人が恥を忍ぶ程度で済むかもしれない。しかしこれは「犯罪」である。しかも、古今東西を問わず、子どもを対象にした性犯罪は問答無用で嫌悪の対象となる。
昨年8月、性的人身取引で起訴され勾留されていた米国の大富豪ジェフリー・エプスタイン被告が、ニューヨークの拘置所内で66歳で急死した。アンドリュー王子の“盟友”とされるエプスタイン被告は、昨年7月に未成年者の性的人身取引と共謀の罪で起訴されていた。2002~2005年、所有する邸宅に未成年を引き入れて、数百ドルと引き換えに性行為を強いられたという。被害者の最年少は14歳。本人は終始無罪を主張していたなか死亡したのだ。
自殺とされているが、クリントン元大統領やトランプ大統領をはじめ華麗な交友関係があり、エプスタイン被告の自白の中に、ひょっこり自分の名前が出てくることを恐れた著名人、有力者が関与して抹殺したという暗殺説まで浮流した。
過去にエプスタイン被告は、実刑判決を受けている。2006年には未成年者との売春行為で起訴され、2008年には1年半の実刑判決を受けた。ただし裏で司法取引が行われた結果で、最低でも「10年の禁固刑」とも報じられた重罪を逃れており、しかも実際にはわずか13か月で出所した。
そうした中、エプスタイン被告とアンドリュー王子の関係がにわかに浮上した。正確に言えばこれは“再浮上”なのだが、すると当然のように英メディアがエプスタイン被告との関係を一斉に書き立てた。2010年にふたりがニューヨークのセントラルパークを散策しながら話をしている写真は瞬く間に世界中を席巻し、ふたりの親密の象徴となった。
無論、2010年と言えば、エプスタイン被告が性犯罪者として実刑を受けた、2008年の2年後ということになり、当然のことながらアンドリュー王子は相手が卑劣な性犯罪者と知って会っていたことになる。
英国で性犯罪者の受刑生活は厳しいものだと聞かされるが、中でもペドフィリア(小児性愛者)の場合は、他の受刑者の憎悪の対象となりやすく、一層困難を極めるという。その原因も人間的に未熟な子どもを騙し、誘導し、時には暴力的に性欲の対象とする卑劣さに他ならない。