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王室主要メンバーから「引退」させられたアンドリュー王子 スキャンダルが英国に与えたインパクト【後編】
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エリザベス女王チャールズ皇太子森昌利ロイヤルファミリーアンドリュー王子
性犯罪者との交際を反省していない態度に全英から批判
そして最も批判されたことは、アンドリュー王子が今も性犯罪者のエプスタイン被告との交際を反省しておらず、それどころか卑劣な犯罪者をかばいだてする発言が目立ったことだ。
実刑を受けた3年後になる、2011年にニューヨークのセントラルパークを一緒に散策している写真を撮られたことについては、「一度、面と向かって交際を断たなければならないと思った。電話で伝えるのは卑怯者のすることだ」と話し、性犯罪者との密会の理由を説明した。
しかし、それならなぜその後4日間もエプスタイン被告の家に滞在したのかと聞かれると「便利な場所だったから」と答える。絶交を伝えた友人の家にその後4日も居座った説明になっていない。本当に身勝手というか、問題意識が薄い、全く話にならない答えだった。
メイトリス記者が視聴者の誰の目にも明らかに眉をひそめたのはアンドリュー王子がエプスタイン被告の卑劣な犯罪についてunbecoming(見苦しい)と表現した時だった。
これは例えば深酒をしてついみっともない行為や発言をしたような場合に使うような表現であり、犯罪を語る言葉ではない。
だからメイトリス記者もその言葉を聞いた瞬間「unbecoming? 彼は性犯罪者ですよ」とすかさず反論して、不適当な発言を諌めた。
この時のメイトリス記者の剣幕にはアンドリュー王子もいささか怯み、「申し訳ない、彼は性犯罪者だ、少し礼儀を重んじすぎた」とあわててその場をとりなそうとしたが、結局王子がエプスタイン被告の犯罪をそれほど問題視していないことが、この発言で白日の下にさらされた形になった。